労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

憲法と統一戦線

 日本共産党前議長・不破哲三さんの演説が好評です。
 5日に甲府、6日に横浜にて、30分ほどの迫力ある話しぶりです。
 8日には大宮にもでむくそうです。

 ユーチューブで不破演説をみていて、あらためて統一戦線論の基本に立ち返ることの重要性を痛感しました。
 ますは、野党共闘を「野合」だとする安倍陣営からの攻撃にたいする不破さんの反論です。


 《第2次世界大戦の当時、ヒトラーが占領したヨーロッパでは、反ヒトラーの国民的共闘が各国で起き、レジスタンスと呼ばれました。そのときの団結の合言葉が「神を信じるものも信じないものも」でした。世界観がちがっても一致して立ち向かう。ここに世界に試された統一戦線の精神があります。》
 《昨年、国会を囲んだ戦争法反対のたたかいのなかで、創価学会の三色旗があちこちで翻り、感動を呼びました。国民の運命にかかわる大事なときには、保守・革新のちがい、信教のちがいを超えて団結する。統一戦線の心を生き生きと発揮した情景でした。》

 昨年9月に、本ブログに「統一戦線の出発点は『共通の要求、共同の意志』」という文章を書きましたが、不破さんは、まさにこのことを具体例をもって示したのです。

 さらに、「憲法問題で対案がない」という攻撃にたいする反論です。

 《私たちは「現憲法の前文を含む全条項を守る」と党綱領に明記しています。これが私たちの確固とした対案であり、この立場を、憲法にかかわるあらゆる問題で真剣につらぬくものです。》

 共産党綱領をもちだしての説明ではありますが、「現行憲法をまもることこそが対案だ」というのは、「戦争法の廃止と立憲主義の回復」という大義にもとづく野党共闘市民連合のタッグにも当然、当てはまります。

 これらを合わせて考えれば、野党共闘市民連合のタッグは、まさしく「護憲統一戦線」といってもさしつかえないかもしれません。

 とはいっても、実際に共闘に結集している人たちのなかには、安倍政権のやり方にたいする反発はあっても憲法は将来的には変えた方がいいと思っている人も少なからずいます。
 この「護憲統一戦線」は、安倍政権を倒して、「戦争法の廃止と立憲主義の回復」が実現した暁には、その役割を終えることになります。

 ですから、この「護憲統一戦線」の経験を契機に、たんに「反安倍」的な意味をふくめた、やや消極的な意味をふくむ「護憲」ではなく、文字どおりの護憲、「憲法をまもり活かす」ことで結集する「活憲統一戦線」とでもいうべき幅ひろい共闘を展望してたたかっていくことも重要であり、不可欠のとりくみといえます。

 この点にかかわっては、1年ちょっと前に「立憲主義と統一戦線」という文章を書いていますので、合わせてお読みいただければと思います。

 ポイントは、憲法にたいする深い理解と統一戦線にたいする深い理解を結びつけることでしょう。
 勤通大憲法コース基礎コースを大いにひろげていきたいものです。

 ぜひ多くの受講を!
 そして、たくさんの仲間を誘ってください。  〈Y〉

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