労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

『学習の友』2026年10月号「特集:職場と地域をつなぐ――暮らしを守り、社会を変える」

 『学習の友』2026年10月号が完成しました。
 来週末には書店に並びます。

今号の特集タイトルは「職場と地域をつなぐ――暮らしを守り、社会を変える」です。

 この夏、熊本地震、千葉の水害などが人びとを苦しめました。
熊本の避難所では、猛暑のなか、冷房がないまま雑魚寝という悲惨な実態が報道されました。
新自由主義による地域社会や公共サービスの破壊、そのうえに襲った自然災害でした(中山論文)。
豪雨などの自然災害の背景には、気候危機が横たわっていることも直視すべきでしょう(稲生論文)。
本号ではさらに、新自由主義政策による医療崩壊、ローカル線の切り捨てなどの諸問題をとりあげています。
地域が急速に崩壊させられつつあります。

 こうしたなかで、地域を拠点に、企業の枠を超える労働運動、そして住民との共同・連帯がもとめられています。
その条件は成熟していますし、現に貴重な実践がはじまっています(栗原論文)。
たとえばローカル線廃止に抗する国労広島地区。
鉄道労働者の仕事の誇りを、住民との対話・共同に結びつける貴重な運動です。
さらに秋田厚生連労組・鈴木さんたちによる、医師不足とたちむかう労働運動、住民運動。
調査と学習で問題の根源を究明、それを土台に政策提言をして、自治体を動かしています。

 アメリカでは住宅をめぐる社会運動、そして職場と地域を結ぶ豊かな労働運動が展開されています。
「労働と生活」を基礎とした社会運動の延長線上に、ニューヨーク市政革新も可能になりました(森インタビュー、齋藤論文)。

 新自由主義の破綻が顕在化するいま、進行する「社会の崩壊」を食い止める民衆運動がもとめられます。そのうえに、問題の根源である新自由主義の変革に一歩でもすすみたいものです。地域を拠点に、労働運動と社会運動を土台にした政治変革への一歩をふみだしましょう。

 そしてそのためにも、ボトムアップ型の運動、「対話と学びあい」の深まりが期待されるのではないでしょうか。
横浜市従のとりくみ、秋田住民運動の学習・調査活動から大いに学びましょう。

 以下、編集後記です。

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【編集後記】

 高市一強政治のもとで、中道改革連合は事実上解体し、三党合流は失敗しました。
高市政治への危機感からとはいえ、安保法制容認、原発容認では、日本社会を変える結集軸にはなりえません。
もう一度、野党共闘の時期に経験した共同の力を再生させる以外に道はないのではないでしょうか。
新自由主義と改憲・軍事大国化を阻む、「もう一つの変革の道」を、労働組合と社会運動がボトムアップ型で、地道に探求すべきです。

 本特集は、そのためのヒントをいくつも提供しています。
大切なのは、労働組合が地域住民と共同して、政治・社会を変えていく方向です。
秋田の地域医療運動は、住民自身による学習・調査を土台に、医師不足の根源である新自由主義を批判しつつ、具体的な政策提言をおこなっています。
そこで培われている住民自治の力に、未来をきりひらく可能性があります。
国労はローカル線廃止に抗し、鉄道労働の社会的意義への確信を土台に、住民との対話・共同をすすめています。
いずれも示唆に富む実践です。
アメリカのダイナミックな社会運動・労働運動の展開からも学ぶべきでしょう。
新自由主義の破綻が顕在化しているいま、政治を変えるためにも、ボトムアップ型の労働運動、社会運動の発展がもとめられています。

 そして、そうした「ボトムアップ」を組合民主主義として真摯に追求している事例の一つが、巻頭カラーの横浜市従のとりくみです。
激動の時代、労働組合には「対話と討論の文化」がもとめられているのです。(E)

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定価500円+税

ぜひ活用・普及をお願い致します。

ご注文・お問い合わせ・学習相談は下記まで。

E-mail tomo@gakusyu.gr.jp
電話 03-5842-5641
FAX  03-5842-5645

早尾貴紀さん×武田砂鉄さんトークイベント ~「戦争と人間の尊厳 軍拡の時代に本を読む」平和の棚の会/特別企画第2弾

学習の友社も参加している、「積極的平和」をめざす出版社団体「平和の棚の会」のイベントです。

ぜひ多くの参加を。

また、各方面へのカクサンにご協力いただければ幸いです。

 

平和の棚の会ホームページ(トップにイベント紹介あり)
https://heiwanotananokai.jimdosite.com/

 

Peatixイベントページ
https://peatix.com/event/5130642

 

イベントバンク紹介ページ
https://event-ia.com/ja/e/034CtNi9mcJU8gz566ziC8

 

平和の棚の会「X」
https://x.com/heiwanotana/status/2096720099604582740

 

憲法を 「そもそも」 から学び活かす学習交流会(仮称)―学習教育運動セミナー2026

現在、高市政権のもとで人権蹂躙、民主主義破壊、軍拡・改憲をすすめる動きが強まっており、国会外の世論や運動と結びついたたたかいが重要になっています。
こうした情勢のもと、各地ですすめられている憲法学習の経験に学び、日本国憲法公布80周年での憲法学習、改憲阻止の運動をさらにひろげる一助にできればと本セミナーを開催いたします。
私たちの未来を照らす憲法の意義をつかみ、憲法をめぐって熱いたたかいをくりひろげる力にしましょう。
ぜひ積極的なご参加をお願いいたします。(資料代500円)

参加希望者は、事務局へのメール(tomo@gakusyu.gr.jp)または、上掲チラシ画像右下のQRコードにてお申込みください。

※学習教育運動セミナーは、大衆的学習教育運動とは何か、その目的と任務、組織の性格など運動の中心的な問題を学び、職場や地域の実践につなげる場として、また学習教育運動の担い手を育成することを目的としています。
 今回は、進行する大軍拡・生活破壊、そして9条改憲に反対する運動の前進に寄与することを目的にとりくんできた、「憲法・くらし・安保」総学習運動を深めることも目的にしています。

新刊紹介:新船海三郎著『文学に読む日本人権紀行』

人権後進国といわれて久しい日本。

しかし、近現代史は人権獲得と自由のたたかいに彩られ、文学はそれをよく映してきた。

 

本書は、『東京民報』連載をもとにまとめた、そうした文学作品の舞台を訪ね歩いた紀行文集(第1部)とともに、「戦争」をテーマに近年の作品についての評論集(第2部)で成り立っている。

改憲に突きすすむ高市政権とたたかう人びとに贈る、文芸評論家からの熱いメッセージ。

 

本体1600円+税

 

ご注文・お問い合わせ・学習相談は下記まで。

tomo@gakusyu.gr.jp

シニア虐待政治とたたかうための学習講座(10月・全3回火曜夜)

年金受給年齢の繰り下げや医療制度・労働法制の改悪が続き、70歳を過ぎても厳しい労働環境で働き続ける人や経済的困窮を余儀なくされる人が多い。
老後不安から元本保証のない投資に接近し、「NISA貧乏」に陥る青年たちもいる。
わたしたちは、全ての人の文化的生存権が実現される社会を望みます。
その実現のためのたたかいにむけて、三つの講座を準備しました。ご活用ください。
なお、テキストとして、『学習の友』2026年別冊「シニア虐待政治を変える世代間連携の力」を使用します。

秋の山田塾~憲法・平和を真ん中に考える(10~12月・全3回)

 かつて飯田橋で開校していた東京労働学校OB有志を中心に活動している「文化サークルざぶとん」が主催する全3回の学習講座です。

 講師は、労教協名誉会長で現代史家の山田敬男さんです。

 参加希望の方は、チラシ画像内の携帯番号にCメールをお送りください。

『学習の友』2026年9月号

『学習の友』2026年9月号、本日納品となりました。

 

 今回の特集タイトルは「地域をオーガナイズする──新自由主義との対抗」です。

 いま、私たちが生活する地域で、深刻な貧困・格差、生活破壊が進行しています。
 公共サービスの解体、公務の非正規化も重大です(久保木、川村両氏の論文)。
 地方切り捨て政策による、農業や地場産業の破壊、農山村の疲弊も深刻です(関論文)。
 まさに新自由主義の矛盾が地域に噴出しているのです。
 加えて、国による自治体への統制も強まり、改憲・軍事大国化が、そうした統制に拍車をかけています(久保木論文)。
 暮らしと地方自治の危機といえます。
 いまこそ「公共を取り戻す」地域からの運動が切にもとめられます。
 そして利潤第一主義に抗する、私たちの生活の場からの協同の営みが大切です(関、岩佐両氏の論文)。

 本号では主に、地域労働運動の新たな芽をとりあげています。
 ナフサ不足、建設材料費高騰のなかで、埼玉土建は、苦しむ仲間の声を組織し、社会的アクションを展開。暮らしをまもることと結びついた平和運動でもあります。
 岐阜ローカルユニオンによる、生活要求に根ざした外国人労働者組織化も貴重(巻頭カラー)。女性労働者の切実な要求に寄り添う仲間づくりが注目されます。
 同じく岐阜では、県労連と福祉保育労との共同で、福祉労働者の企業横断的な組織化を展開。
 地域と産別の連携の、先進的事例です(西田論文)。
 会計年度任用職員の権利拡大のための自治体議員ネットワークも重要(川村論文)。

 海のむこうのアメリカ、ミネソタ州では、新自由主義と排外主義に抗する、職場闘争と深く結びついた地域労働運動が展開されています。
 住民を巻き込んだ変革運動であり、経済社会の民主的コントロールも志向されています(齋藤論文)。

 京都東九条の街づくり運動も私たちを触発します。
 資本による再開発とまちむかう、生活の場からの文化運動です(ヤンソル論文)。
 こうした企業の枠を超えた地域労働運動と社会運動のうえに、新自由主義を乗り越える自治体改革がきりひらかれます(久保木、関両氏の論文)。

 

 以下、編集後記です。

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【編集後記】

 猛暑に消耗させられる日々です。
 気候危機の深刻さを、あらためて痛感します。
 そのうえに襲いかかった熊本地震。約1万人の被災者が避難を余儀なくされ、ライフラインが寸断、エアコン設置率の低い避難所のなかで、人々はさらに苦しめられています。
 日本社会の脆弱さが、またしても、あらわになりました。
 国の責任は重大です。

 高市さんの支持率が下がってきています。
 高かった国民的期待が、失望に転じつつあります。
 中傷動画問題や時代錯誤の皇室典範改正の影響もあるでしょう。
 同時に、格差・貧困、物価高騰への無策に対する失望も大きいです。
 ここに新自由主義の行き詰まり状況が見えてきます。
 とくに、新自由主義の矛盾が地域に噴出していることが注目されます。

 本号では、いくつかの魅力的な地域労働運動の実践を紹介しました。
 共通するのは企業横断的な組織化の視点です。
 そしてそれを土台にした政府や自治体への働きかけに、新自由主義を打破する新たな運動の芽を見出すことができます。

 こうした実践をさらに広げ、強化するためにも、地域からの深い「対話と学びあい」が求められています。(E)

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定価500円+税

ぜひ活用・普及をお願い致します。

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