江戸時代の無神論から明治啓蒙主義、自由民権運動の思想家、日本の初期のマルクス主義、唯物論研究会……日本の唯物論の豊かな歴史を平易に語る。社会変革のために行動し、労働者の学習教育運動をリードしてきた著者が、逝去される直前まで仕上げた遺著。
仏教や儒教の影響が強かった日本にも古くから唯物論思想は存在した。江戸時代の安藤昌益、山片蟠桃など「西洋思想とはまったく独立した」唯物論的思想から、中江兆民、幸徳秋水、河上肇、戦前の唯物論研究の最高の到達点である戸坂潤らの唯物論研究会まで、明治・大正・昭和にいたる日本の唯物論の伝統と、それらの思想がもっている現代的生命力を読み解く。定価1980円(本体1800円+税)
[もくじ]
序 論 なぜ唯物論哲学の歴史か
第1章 幕末から昭和にいたる思想対立
第2章 江戸時代の唯物論者――安藤昌益
第3章 大阪の町人学者・無神論者・唯物論者――山片蟠桃
第4章 幕末・明治の啓蒙主義者・唯物論者――福沢諭吉
第5章 明治啓蒙主義と明六社の思想家たち
第6章 自由民権運動に対抗した唯物論的・社会ダーウィン主義者――加藤弘之
第7章 自由民権運動の思想的指導者――中江兆民
第8章 日本最初のマルクス主義の紹介者――幸徳秋水
第9章 日本労働運動の父――片山潜
第10章 日本マルクス主義経済学の開拓者・唯物論者――河上肇
補 論 河上肇と西田幾多郎、三木清
第11章 唯物論研究会の活動
第12章 唯物論研究会の哲学者たち――戸坂潤、永田広志、古在由重、船山信一、甘粕石介
あとがき (牧野広義)
《著者紹介》
鰺坂真(あじさか・まこと) 1933~2022 哲学者、関西大学名誉教授。労働者教育運動に尽力。労教協常任理事、関西勤労者教育協会副会長、京都労働者学習協議会副会長、全国革新懇代表世話人などを歴任。「オール与党」と対峙し2度の大阪府知事選挙に立候補、1999年に92万票、2000年に102万票を獲得。
※本書をテキストにした「牧野ゼミナール」(主催:関西勤労協)を5月より開催!
連絡先:関西勤労者教育協会
電話06- 06-6943-1451
FAX 06-6942-3923
E-mail: morikin@helen.ocn.ne.jp
**********
祝! 開校55周年!
2023年度・勤労者通信大学受講生募集中!
4月開校です。
2023年度の宣伝物(版下)はこちら。
受講申込・各種お問い合わせ・学習相談は下記まで。
kin@gakusyu.gr.jp
**********
たたかう労働組合のバージョンアップ
低賃金と物価高から生活守る
大幅賃上げ・底上げを
『学習の友』2023年春闘別冊・『2023年国民春闘白書』発売中!
ご注文・お問い合わせ・学習相談は下記まで。
tomo@gakusyu.gr.jp
**********
『学習の友』別冊「ジェンダー平等と労働者─職場や地域でどう取り組むか」絶賛発売中!
ご注文・お問い合わせ・学習相談は下記まで。
tomo@gakusyu.gr.jp