労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

再掲載:全労連議長と労教協会長の共同アピール(勤通大)

 新型コロナウイルスの感染がきわめて深刻です。第5波は一段落し、感染者は減少傾向にあるものの、昨年同時期に比べればまだ3~4倍ですし、これから気温が下がるとウィルスがひろがりやすくなりますので、第6波にむけて、まだまだ予断を許さない状況がつづきます。

 こうしたなかでも、最大限の感染症対策をおこないながら、やるべき運動をさまざまに工夫しながらすすめていく必要があります。私たちの学習教育運動では、いま、勤労者通信大学を成功させるために全力をあげています。コロナ禍のもとでも、通信制ですので、大いに活用することができます。
 今年度は、入門コース、基礎理論コースとともに、大幅に教科書を改訂した労働組合コースの3コースが開かれます。全国の学習協組織と労働組合との協力のもとで、成功させたいと思っています。
 そうしたなかで、この4月に、勤通大の活用を訴えた全労連議長の小畑雅子氏と労教協会長の山田敬男氏との共同アピールがまとまり、発表されました。こうした共同アピールがまとまったのは過去に例がなく、はじめてのことです。この経緯については『学習の友』6月号で報告されています。たいへん意味のあるアピールですので、みなさんに紹介します。この共同アピールを力に、勤通大の成功にむけて大いに努力していきたいと思います。残り10日ほどではありますが、みなさんのご協力、最後のご奮闘をお願いします。

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勤労者通信大学を活用し
対話と学習を広げて労働組合の組織強化へ
共同アピール
 労働者のみなさん
 新型コロナウイルスの感染拡大が世界中で猛威を振るい、いまだ収束の目を見ずに、1年が経ちました。日本では菅義偉内閣のもとで、2か月半におよぶ緊急事態宣言が出されましたが、感染拡大を抑え込むことができませんでした。それどころか、感染者は下げ止まり、東京や関西などで増加しています。感染力が強いといわれる変異株の流行もひろがり、菅内閣の感染対策は行き詰まっています。
 コロナ禍のもとで、格差と貧困が深刻になり、雇用と医療・社会保障のシステムの脆弱化の進行による弊害が生じています。このおおもとには30年近くにわたりすすめられてきた市場原理と規制緩和を軸とする新自由主義構造改革の強行があることが明らかになっています。いま、世界と日本の社会と政治をどのように転換しなければならないかが問われています。
しかし、菅内閣は「自助・共助・公助」を強調し、新自由主義からの転換を拒否しています。さらに、前安倍政権以上に権力を官邸に集中し、政策の決定・実行に関しては内閣人事局を通じて官僚支配を強めながら、トップダウン方式の独裁的な政治姿勢を露わにしています。そこには、自分に都合の悪いことに関して、一切の説明や対話を拒否する民主主義否定の危険な体質を見てとることができます。こうした「公的責任」よりも「自己責任」を優先する新自由主義路線や反民主主義的な独裁的政治をやめさせるために、政権交代による政治の根本的転換が求められています。
 コロナ禍のもと、最前線で働く医療・福祉従事者の7割以上は女性であり、低賃金、過重労働の職場で、感染の不安も抱えながら、医療・介護を支えています。
また、コロナ禍のなかで、もっとも大きなダメージを受けているのは非正規労働者と女性たちです。こうしたなかで、社会維持に不可欠な仕事に就くエッセンシャルワーカーの待遇改善と体制拡充の必要性が国民的な声となっています。
 これまでの社会や経済のあり方を根本から見直し、憲法を活かした誰もが人間らしくくらせる公正な社会への転換が必要です。憲法では、前文に「平和のうちに生存する権利」=平和的生存権が明記され、それを受けて第9条があり、第25条で生存権規定があります。憲法を活かし、平和で人間らしく暮らせる社会を労働者・国民が求め、それを実現するのが政治の責任です。そのためにも、今年予定される総選挙で、政権交代をなんとしても実現したいものです。
 そして、憲法が活きる社会を国民的運動で実現するためにも、労働組合がその先頭に立つことが期待されています。
労働者のみなさん
 この期待に応えるには、労働組合を大きくするとともに、労働組合運動の魅力的な担い手が求められています。
政治や社会をどう変えるのか、労働組合は何をしなければならないかを、職場や、地域で大いに語り合い、学習の場をひろげていきましょう。
★組合の「魅力を伝える」対話
 対話をすすめるためには「労働組合のそもそも」(権利やたたかい方など)を知ること、労働組合運動に確信を持つことが大切です。以下の学習を推進しましょう。
 ①新入組合員教育として全労連「わくわく講座」
 ②勤労者通信大学「労働組合コース」
★「生き方と社会のしくみ」を学ぼう
 労働運動を前進させるためにも、私たちが生き、働く社会や政治のありようを学び、よりよい社会をつくるための展望をもつことが必要です。労働運動とともに地域での活動に確信をもって参加するために以下の学習を推進しましょう。
 ①勤労者通信大学「入門コース」「基礎理論コース」
2021年4月26日
国労働組合総連合議長 小畑雅子
労働者教育協会会長 山田敬男

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勤労者通信大学2021年度受講生募集中!

受講は9月末まで受け付けます。

残り2週間ほどです。

いまのうちに申込を!

 

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