昨日、「マルクスについてのコンパクトかつきちんとした伝記の普及が必要だと痛感します」と書きましたが、数年前に我が社でも出版しています。
まだまだ普及したい本ですので、以前に掲載した文章をそのまま掲載します。
まだまだ普及したい本ですので、以前に掲載した文章をそのまま掲載します。
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2009年に『イギリス労働運動史』(学習の友社)を刊行するなど、80代半ばを迎えたいまも衰えを知らない研究意欲を示す浜林正夫先生が、今度はなんと、科学的社会主義の創始者であるマルクスの評伝をまとめました。
タイトルはズバリ「カール・マルクス」。
生い立ちから晩年まで波乱に満ちた65年の生涯を、その理論・思想の形成史と重ね合わせて叙述した、21世紀における「新しいマルクス入門」ともいうべき本の誕生です。
浜林先生といえば、イギリス近代史研究(経済史・民主主義思想史)の第一人者(一橋大学名誉教授)として活躍しながら、労働者教育をはじめとする大衆運動にも積極的に参加し、難しい内容をわかりやすくかみ砕いて説明される講義・講演、著書・論文には定評があります。
本書もご多分に漏れず、とても平易な文章で書かれており、しかも四六判180ページ弱というコンパクトサイズ。内容的にも「入門」の名に恥じない完成度です。
本書はマルクスの理論・思想の核心を、サブタイトルにあるように「人間的解放」ととらえ、そうした観点からマルクスの理論・思想について、疎外論、史的唯物論、剰余価値論、共産主義革命論の4つを中心に紹介しています。
「入門」とはいえ、専門的な用語も要所要所にでてくるので、本書の内容をより本格的に理解するためには、かなり突っ込んだ学習が必要です。
その意味では、本書はたんなる「入門」にとどまらず、マルクスについてさらに深めたいという「チューター」クラスの学習を積んできた方にもオススメできる「再入門」ともいえそうです。
文章としての読みやすさばかりでなく、マルクスと妻ジェニーとの恋愛模様や金銭面もふくめた苦労つづきの生活など、親しみを感じさせる「人間マルクス」のエピソードが随所に散りばめられています。
また、マルクスといえばヒゲ面のイメージが強いと思いますが、ヒゲなしの若かりしころの写真も収録(意外とイケメン?)。
勤通大基礎コースの内容をより深く理解するためにも、傍らに置いて活用したい1冊です。
2010年8月刊。定価1400円。
ご注文は書店または下記までお願いします。
学習の友社 TEL 03-5842-5641 FAX 03-5842-5645
E-mail:tomo@gakusyu.gr.jp
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