2015-06-23 憲法を「まもる」のは誰か? 勤労者通信大学 Share on Tumblr 憲法コース受講生からの質問と回答を掲載します。 以前に掲載したものの再掲載です。 いまの時期、あらためてこの観点を確認することが大切だと思います。 Q:日本国憲法99条では、公務員に憲法遵守、擁護義務を課していますが、国民については規定されていないのですか。 A: まずは憲法前文をお読みください。 「日本国民は……この憲法を確定する」までが1つの文章になっています。 つまり、主語は「日本国民」ですから、国民が日本国憲法を「つくった」ということです(「民定憲法」。ちなみに大日本帝国憲法は天皇の名による「欽定憲法」です)。 憲法というものは、時の権力者への国民からの「命令書」なのです。 このことを念頭に置いて、日本国憲法の条文を読んでみると、国民として政府にまもらせるべき内容を整理したものであることがわかります。 その意味からすると、国民が憲法を「まもる」というのは、憲法という文書の性質上、本来はそぐわない表現です。 このことは、国民が憲法をまもらず、破っていいということではありません。 憲法にもとづいた政治をおこなうよう政府を監視するのが、憲法を「つくった」国民がなすべきことです(このことを「立憲主義」といいます)。 強いていうならば、こうしたことをつうじて、国民は憲法を「まもる」のです。 ********** 憲法を力に、戦争法案反対・改憲策動阻止、派遣法改悪阻止のために、勤通大憲法コースを受講しよう! 受講申込・資料請求は下記まで。 kin@gakusyu.gr.jp