労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

本当に武力攻撃を受けたらどうするのか?

 一昨日から『しんぶん赤旗』で、「イラク戦争10年」というルポの連載がはじまりました。
 この連載では、アメリカのイラク攻撃はテロ報復どころか、かえってテロの脅威が世界に拡散したこと、またイラク国内の宗派対立が激化したことが、現地の具体的事実にもとづいてレポートされていて、とても興味深いです。

 武力行使が紛争を解決するどころか、かえって混乱を招き、解決の糸口さえもつぶしかねないことを如実に示していると思います。

 しかしこのことは、北朝鮮が韓国との休戦協定白紙化を宣言したいま、あらためて、「武力攻撃を受けたら、本当に武力で反撃してはいけないのか?」という疑問や不安が、私たちの直面した課題として突きつけられています。
 この問題にかかわって、そもそも本当に北朝鮮が韓国を武力攻撃するのか、ということ自体も議論になるところです。
 そのことはそのことで、事態を冷静に見極めるべきでしょう。

 ただ、労働者・国民の立場からすると、「武力攻撃を受けたら、本当に武力で反撃してはいけないのか?」という疑問や不安は、けっして看過できない問題です。
 労教協の立場は、もちろん、日本国憲法の徹底した平和主義にのっとって、非軍事的・平和的な解決に努力を注ぐということですが、事態が事態だけに、より具体的に考えてみることも必要かと思っています。

 かといって、このことを組織的に議論したわけではありませんから、労教協の公式見解のようなかたちで発言するわけにはいきません。

 そこで、この問題にかかわって、主に過去から現在にいたる勤通大テキストにおける平和関連の記述や、日本における科学的社会主義における平和主義・憲法第9条にかかわる議論などを手がかりに、私なりに問題を整理してみたいと思っています。
 場合によっては、上記した労教協の基本的立場と矛盾のないかたちで問題提起もできればと思っています。

 といっても今日は予告だけで、実際の発言は明日以降になります。
 また、日常業務の合間をぬっての発言となりますので、不定期になる可能性があることもあらかじめお断りしておきます。

 ただ、この問題は、これからの憲法闘争や、勤通大憲法コースの運動を大きく前進させるためにも、大いに議論すべき問題であることもまちがいありません。
 「総学習運動」の発言枠をつかって、ときおり発言してみたいと思います。〈Y〉