本日も、入門コーステキスト「拾い読み」です。
今回は憲法第９条をとりあげますが、ここでも入門コーステキストならではの工夫した書き方になっています。
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《「武力による平和」の拒否》
日本国憲法は「平和憲法」とも呼ばれます。
前文で「恒久の平和を念願」し、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意」し、「平和のうちに生存する権利」をうたっています。
第９条では、「戦争放棄」と「戦力不保持」をかかげ、「国の交戦権」を認めていません。
その基本的な考え方は、軍事力の行使や軍事力による威嚇などの「武力による平和」を拒否しているという点にあります。
地域的な武力紛争が絶えず、テロの脅威が増大している今日、このような平和憲法の理念は時代遅れになってしまったのでしょうか。
たとえば、「イスラム国」（IS）の問題があります。
このテロ集団の源流は「イラクの聖戦アルカイダ」という武装集団であり、アメリカなどによるイラク攻撃を契機に、アメリカの攻撃で倒された政権の幹部や軍人が参加してできました。
このイラク攻撃の理由とされたフセイン政権による大量破壊兵器の製造・貯蔵は口実であり虚偽だったのですが、その戦争による混乱がISを生み出し、テロは各地に拡散していきました。
武力によってテロをなくすことはできません。
対立と憎悪の連鎖を生み出すだけです。
テロリストを生み出す原因、土壌になっている貧困や格差、民族や宗教上の対立、無知や憎悪などを根絶しなければ、本当の解決をもたらすことはできません。
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