労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

第63回労働者教育協会総会アピール

 先に開催した第63回労働者教育協会総会にて採択されたアピールを紹介します。

 

第63回労働者教育協会総会アピール

大軍拡・戦争への道を許さず、憲法・平和、生活を守ろう!
活動家の育成に全力を尽くそう!

 国際法国連憲章違反であるロシアによるウクライナへの侵略から1年4か月が経過しようとしています。依然として戦争は継続し、多くの国民や兵士の命が奪われています。いまこそ、侵略は認めない、国連憲章を守れを一致点とする国際社会の合意をつくり、戦争の早期終結をめざすことが求められています。

 ウクライナ戦争を口実としながら、自公政権と維新の会などの反共・改憲勢力は、中国・台湾との緊張関係や北朝鮮の脅威をことさらに強調し、大軍拡と99条改憲に世論を誘導してきました。昨年12月に岸田内閣は「安保3文書」を閣議決定し、アメリカの要請を受け入れ、「先制攻撃」である「『敵基地攻撃能力』の保有」と大軍拡へ日本の防衛政策の大転換がめざされています。5年間で54兆円を費やす「大軍拡」で世界第3位の軍事大国となります。アメリカと一体となる集団的自衛権の行使を「専守防衛」の枠内であるとごまかしていますが、とうてい通用するものではありません。こうした防衛政策の大転換のなかで、岸田首相は自分の任期中での「改憲」発議をたくらんでいます。「新しい戦前」となることを許すことはできません。

 自公政権は今年の5月に新型コロナの感染症の指定を第2類から第5類に変えました。この3年間の新型コロナウイルスの猛威のなかで、「貧困と格差」がすすみ、雇用と医療・社会保障のシステムの脆弱化の進行による弊害が生じています。さらに、わが国では賃金が20年間も引き上げられない状況と、この間の激しい消費者物価上昇は国民・労働者の生活をひっ迫させています。また、政府は軍事関連予算を引き上げ、その財源は、消費税増税赤字国債の発行、社会保障費の削減など国民生活を犠牲にするものにならざるを得ず、「貧困と格差」を拡大するものであり許すわけにはいきません。

 いま、国会の解散・総選挙が取りざたされています。野党共闘の分断と破壊からの再構築が求められています。とりわけ重要なのは、共闘を大事にし、推進しようとする社会的勢力(政党、労働組合、民主諸団体、市民団体など)の組織強化や運動の広がりです。この広がりのなかで、共闘を望む社会的基盤を強化することが重要課題になっています。学習教育運動がその点でどう寄与できるかが問われています。学習教育運動の中心的任務である、科学的社会主義の基礎理論を普及し、階級的自覚をもった魅力的な活動家集団の再構築がこうした情勢を切り拓くために、きわめて重要になっています。

 今年、『学習の友』創刊70周年を迎えます。創刊以降、『学習の友』は、現場の労働者や勤労市民の「喜怒哀楽」をもとに、情勢や基礎理論の学習誌として大きな役割をはたしてきました。これからの『学習の友』の拡大・活用にとって「みんなで話し合い、みんなでつくり、みんなでひろげる」努力がきわめて重要になっています。

 こうしたさまざまな運動を推進するには、労働者教育協会の会員の拡大、学習教育運動の担い手を育てることが求められています。こうした運動の前進に寄与するために、以下の課題に積極的にとりくみましょう。

*「憲法・くらし・安保」総学習運動にとりくみ、前進させましょう。6月より開始したオンライン講座(第2期)を成功させ、ブックレット『ストップ大軍拡』を普及し、活用しましょう。

*9月まで募集を延期した勤労者通信大学の目標をやり遂げ、学習教育運動の中心的任務である、科学的社会主義の基礎理論を普及しましょう。階級的自覚をもった魅力的な活動家集団の再構築に寄与するために、全力を尽くしましょう。

*創刊70周年を迎える『学習の友』の読者拡大・活用にとりくみ、増誌へと転換させましょう。

*『学習の友』を活用しながら情勢論議を深め、もし総選挙がおこなわれるのであれば、改憲勢力に3分の2の議席を占めさせないために積極的に行動を起こしましょう。

2023年6月11日   労働者教育協会第63回総会

 

**********

 

祝! 開校55周年!

2023年度・勤労者通信大学受講生募集中!

4月に開校していますが、9月末まで募集をつづけます。

基礎理論コース入門コース労働組合コースの3コースあり。

2023年度の宣伝物(版下)はこちら

受講申込・各種お問い合わせ・学習相談は下記まで。
kin@gakusyu.gr.jp

 

**********

『学習の友』別冊「ジェンダー平等と労働者─職場や地域でどう取り組むか」絶賛発売中!

ご注文・お問い合わせ・学習相談は下記まで。

tomo@gakusyu.gr.jp