私の最愛の娘は、高橋まつりといいます。昨年12月25日、会社の借り上げ社宅から投身し自らの命を絶ちました。新社会人として電通に入社してからわずか9カ月。インターネット広告の部署へ配属され、たびたび深夜まで残って仕事をするようになりました。11月になり、25年前の過労自殺の記事を送ってきて「こうなりそう」と言いました。私は「死んじゃだめ、会社辞めて」と何度も言いました。
12月には娘を含め、部署全員に36協定の特別条項が適用され、深夜労働が続きました。その上、忘年会の準備に土日や深夜までかかりきりになりました。クリスマスの朝、「大好きで大切なお母さん。さようなら。ありがとう。人生も仕事もすべてがつらいです。お母さん、自分を責めないでね。最高のお母さんだから」とメールを残して亡くなりました。
社員の命を犠牲にして業績をあげる企業が、日本の発展をリードする優良企業と言えるでしょうか。娘の死はパフォーマンスではありません。現実に起こったことなのです。大切な人の命を預かっているという責任感を持って、本気で改革に取り組んでもらいたい。ワークシェアや36協定の改革、インターバル制度の導入がなされることを希望します。そして、政府には、国民の命を犠牲にした経済成長第一主義ではなく、国民の大切な命を守る日本に変えてくれることを強く望みます。
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