労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

『学習の友』2025年12月号「特集:みんなで賃上げ交渉!―レイバーカレッジから26春闘へ」

 

『学習の友』2025年12月号を刊行しました。
特集タイトルは「みんなで賃上げ交渉!―レイバーカレッジから26春闘へ」。

10月11~13日の3日間、「レバカレ2025」が開催され、700人の参加で成功をおさめました。
集会の基調は、「ボトムアップ型労働運動」。
対話のなかで経験を共有しあい、ともに教訓を引き出しあう――画期的な集会でした。
これからの運動にどうつなげていくかが問われます(P5黒澤報告参照)。

本特集のインタビューからも、ボトムアップ型運動の重要性がみえてきます。
集会(全体会)で印象的だったのは愛知の塩森さんが語った「労働組合は魔法のツール」という言葉。
それまで声をあげることを封じ込められてきた非正規労働者が組合を結成することではじめて経営者と対等に交渉できた感動の言葉です(P20参照)。
この思いを多くの未組織労働者にひろげることが26春闘の課題ではないでしょうか。

いまこそ労働組合のそもそも論、労使関係の基本を学びましょう(P14伊藤大一論文参照)。
そして、声をあげ、交渉で要求を実現してきた組合の教訓を学びあい、26春闘へつなげましょう。

本特集の実践から貴重な教訓がみえてきます。
団体交渉をキャンペーン型で展開することで要求実現と同時に新たに未組織労働者の組織化を戦略的に追求することがもとめられます。
そのためにも、待ちの姿勢ではなく、運動を社会化することによって、労働相談を誘発することが大切です(熊本県医労連、回転寿司ユニオン)。
そして、それらをすすめるうえで、「業種」の視点の重要性も浮かびあがってきます。

いまこそ、「交渉で賃上げを!」――このうねりを、社会運動的にひろげていきましょう。

高市政権が発足しました。
新自由主義の継続とさらなる軍拡の方向がみえてきました。
とてもあ険な政権です。

現場から声を上げる労働者を増やし、労働組合を質量ともに強化すること。
そして同時に、本質を見抜くために、学びの輪をひろげることがもとめられています。
それが政治反動を押し返す、民主主義の力になるはずです。

以下、編集後記です。

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【編集後記】

日本政治は激動の局面に。
まさかの高市政権の誕生、まさかの公明党の連立離脱、そして自民維新の連立へ。
アベノミクスの継続がうたわれ、さらなる新自由主義政策と軍拡がすすめられようとしています。
新たな政治反動がはじまりつつあります。
目まぐるしく変わる政治情勢。
政局報道に終始する政治ジャーナリズムも混迷を深めています。
本質を見抜く眼、歴史認識、社会科学的認識の重要性を痛感します。
貧困・格差の深まり、その背景にある新自由主義の行き詰まり状況をつかむ必要があります。
労働者教育運動の出番です。

そしてこうした情勢だからこそ、足下から労働運動を再生させることが、切にもとめられているのではないでしょうか。
膨大な未組織労働者のなかにうってでて、組織化し、声をあげる仲間を増やしていくことが課題です。
格差・貧困の原因である新自由主義政策を打ち破るために、労働運動がパワーを培わなくてはなりません。
それは、政治反動を押し返す深部の力の形成でもあります。

そのためにもボトムアップ型労働運動を。
イカレは大成功をおさめました。
これを労働運動の発展の契機に!(E)

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定価500円+税

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