労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

静岡県学習協総会

 6月28日、静岡県労働者学習協会は第43回総会を開催しましイメージ 1た。
 千葉県学習協会会長・労働者教育協会理事の野口宏さんが、「中東情勢と集団的自衛権」と題して記念講演しました。
 総会は、アピール「『戦争法案』に反対し、憲法を守る運動を発展させよう」を採択しました。

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「戦争法案」に反対し、憲法を守る運動を発展させよう
静岡県労働者学習協会第43回総会アピール

 安倍政権は、昨年、集団的自衛権を容認する閣議決定を強行し、国会に「戦争法案」を一括して提出しました。これは日本を「海外で戦争する国」に大転換させるものです。
法案は、第一に、これまでできないとされた「戦闘地域」における自衛隊兵站活動を可能にさせ、第二に、PKO(国連平和維持活動)のみならず、国連が統括しない場合も含め、任務の遂行での武力使用を容認し、戦乱が続く地域での自衛隊の治安維持活動を可能にさせ、第三に、日本に武力攻撃がなくとも、「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、
国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」(武力行使の「新三要件」)と政府が一方的に判断すれば、集団的自衛権の行使=武力行使を行うことができるようにするものです。
 これまで「日本への武力攻撃がなければ武力行使は許されない」としてきた歴代政権の憲法解釈を180度転換させ、憲法を踏みにじって、日本を「戦争しない国」から「海外で戦争する国」に根本的に変える「戦争法案」は断じて認められません。さらに安倍政権は「戦争法案」の強行を前提に、来年7月の参議院選挙後、早ければ来年の秋に改憲発議と国民投票による明文改憲の計画を企てています。まさに憲
法の戦後最大の危機が訪れています。
 こうした「戦争法案」の内容が明らかになるにつれ、全国各地で国民の反対運動が広がっています。6月13日には東京江東区で1万6千人、24日には国会前で3万人の集会が行われました。若者たちの行動も14日には渋谷で3千5百人、21日に京都で2千2百人のデモが行われています。国会に参考人として呼ばれた憲法学者は、与党の推薦した人も含め、全員が「戦争法案」が憲法違反であることを表明しました。元自民党の幹部である山崎拓氏や亀井静香氏等も「戦争法案」に反対する声明を出しました。全国の地方議会から戦争法案に「反対」や「慎重審議」を求める意見書が可決され、6月19日までに116議会に達しました。まさに歴史的な運動が始まっています。
国民的な運動を発展させていくためには、改めて日本国憲法の原点、武力によらない平和、国際的連帯と外交努力による平和の構築の意義を、国民的合意にしていかなければなりません。
静岡県労働者学習協会は、「戦争法案」に反対し、憲法を守る運動を発展させるために、「憲法と安保に強い活動家」を育てる学習教育運動に力を尽くしながら、歴史的な運動に寄与していく決意です。

2015年6月28日静岡県労働者学習協会第43回総会