労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

「東日本の復興と、貧困を打開し、安保をやめて、憲法を活かした平和で安全な日本社会をめざすたたかい」に貢献する学習教育運動を

 労働者教育協会では、2008年10月の理事会にて「なくそう貧困、まもろう憲法、やめよう安保」の総学習運動を提起し、2009年5月の第49回総会にて総学習運動を正式にスタートさせました。

 この間、神奈川をはじめとする各地で安保学習のとりくみが強められ、一定の成果をあげてきています。
 昨年開催された「全国学習交流集会in東京」でも、全体会の記念講演、分科会での問題提起と討論をつうじて、「貧困・憲法・安保」の学習を深めることができました。
 しかし、『学習の友別冊 これでわかる安保・沖縄』の普及・活用など全国的な運動の組み立て、 他の民主団体、とりわけ労働組合の共同闘争などと結んで運動をひろげるという点では、まだまだ充分な成果をあげることはできていません。

 安保問題を正面にすえた学習については、歴史的につくられてきた困難性があることを再認識し、運動を中長期的視野に立って組み立てていく必要があります。
 この間の安保体制の事実上の変質は、こうした困難性を利用しながらすすめられており、日本の社会変革にとっても避けられない問題です。

 貧困と経済問題、生活と安保とのかかわりや、普天間基地問題から安保問題に接近するなど、多様な角度から学習がすすめられてきたことを受け止め、大衆的学習教育運動として、2010年代の日本における階級闘争の課題である「東日本の復興と、貧困を打開し、安保をやめて、憲法を活かした平和で安全な日本社会をめざすたたかい」に貢献する学習教育運動を、全国の経験に学びながら推進していく必要があるということが、今年6月の第51回総会にて確認されました。

 協会では、常任理事会のもとに「総学習運動プロジェクト」を設置し、運動の具体化にむけた議論をすすめています。
 この間は、「全国5000ヵ所安保学習」の運動をすすめている安保破棄中央実行委員会との協力・共同の追求、『学習の友』の特集や講座を使った読者会・学習会の開催、勤通大学習や講師・チューター養成との結合、学習組織の再建・強化との結合などの具体化をはかろうということが議論されています。
 学習活動家にむけたアピール文をだす準備もすすめています。

 また、総学習運動ということで、総バナ的に学習をすすめるというふうに受け止められ、とっかかりがつかみにくいという意見も運動のなかでだされています。
 この点については、総学習運動の「総」とは、貧困・憲法・安保を関連づけるという意味だということを再確認する必要があるとの指摘がなされています。
 学習内容の整理もふくめて、運動の発展と具体化にむけた議論をさらに深めていきたいと思います。  (総学習運動プロジェクト事務局)