2018年度の勤労者通信大学の受講生募集は、9月末までの受付延長となっております。
2月25日付『しんぶん赤旗』に掲載された山田会長のインタビューが各地で好評を得ておりますので、あらためて、写真とともに、記事をテキストに起こしたものを掲載します。
ぜひご活用ください。
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勤通大 4月から入門コース
4月に開校する勤労者通信大学(勤通大)で今年、入門コースが新設されます。「社会科学の新しい入り口」として受講を広くよびかけています。入門コースの目的や魅力について、労働者教育協会会長・勤労者通信大学学長の山田敬男さんに聞きました。(聞き手 行沢寛史)
労働者教育協会会長・勤労者通信大学学長 山田敬男さんに聞く
勤労者通信大学は1968年に開校され、今年50年を迎えます。その歴史をふまえて今回、勤通大改革の一環として入門コースを新設しました。
●連帯・共同を再生
目的の一つは、新しい市民・社会運動が生まれているもとで、新しい可能性に挑戦することです。
2015年に戦争法反対の運動が広がり、多くの人が自分の意思で行動に参加しました。主権者としての自覚が深まるきっかけになったと思います。こうした運動に対応して、ゆがんだ政治・社会の根本にある仕組みや真実を学びたい、という要求に応えたい。
あわせて、労働運動が抱える困難を打開し、前進をつくりたい。1990年代以降、新自由主義的な政策のもとで、職場の労働者は分断されて、職場支配が強まり、労働者の連帯や共同が壊されてきました。労働者に「自己責任」が押し付けられるもとで、職場・地域で連帯や共同を再生する必要があります。
●生き方、社会考え
入門コースは、初めて社会科学を学ぶ人を対象としています。そのため、参加者の身近な問題から出発して、ものの見方や考え方をきたえ、生き方を考えられるように工夫しました。テキストでは、人間らしく生きることや、資本主義はどんな社会か、歴史の発展、民主主義とは何か、未来をどうつくるか、を学べるようにしています。
いま理不尽なことに声をあげることが大切です。ただ勇気を出して一歩踏み出すには、事態の本質をつかむこととあわせて、仲間に支えられていることが必要です。
通信制なので独習が基本ですが、職場や地域で仲間とともに学習し、議論していくこともよびかけています。そのために講師の派遣にも応じ、労働者教育協会のホームページで質疑応答もできるようにします。
漫画の『君たちはどう生きるか』が大きな注目を集めています。社会の矛盾や疎外のなかで悩んでいる人たちが、どういう生き方をするかを模索しているのだと思います。
その模索に応え、激動する情勢のもとで運動に確信をもつには、情勢の学習だけでなく、社会科学や科学的社会主義の基礎理論を学ぶことがどうしても必要です。若い人だけでなく、世代を超えて全世代の運動としても取り組んでいきたい。
●世代継承の決定的
これまでの講座で、ある労働組合の役員が「基礎理論を身につけず、組合活動をすすめることは、砂漠の真ん中を地図もカーナビも持たないで車を運転するようなものだ。目的地はどこか、どうすればたどりつけるか、わからないままだ」と語っていました。
若い組合員が羅針盤を身につけることは、労働組合、各団体の運動を支えるだけでなく、世代継承にとっても決定的に重要です。多くの方に入門コースの受講を呼びかけます。
出所:「しんぶん赤旗」2018年2月25日付
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勤労者通信大学2018年度受講生募集中!
生き方と社会を考える入門コース新設!