労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

まず執行委員自らが労組運動の大切さについて学ぼう─建交労島根県本部

●まず執行委員自らが労組運動の大切さについて学ぼう―勤労者通信大学の位置づけ
 
 建交労島根県本部 書記長、企業組合労協しまね事業団 専務理事 荻野 工
 
 ●組合執行委員の学習に活用し拡大運動に繋げています
 建交労(全日本建設交運一般労働組合)は建設・交通・運輸・自治体関連など多くの業種で全国に支部を持ち運動しています。私が加入する島根県本部は、①労災職業病支部労働災害で苦しむ人たちが加入)と②大田支部(企業組合労協しまね事業団で就労する団員が加入)の2つの支部で運動しています。
 昨今では労組組織率が低下し、今はどこの組合でも拡大運動に取り組んでいますが、なかなか進んでいないようです。大田支部でも未加入団員に組合加入を呼びかけましたが、ただ「入って!?」と呼びかけただけでは加入は進みませんでした。
そこで解ったことは、加入を呼びかける組合執行委員自身が労働組合についてきちんと学習し、呼びかけて話す内容に説得力を持たせる必要があるということでした。現在、大田支部では「まず執行委員自らが労組運動の大切さについて学ぼう」と、毎月の執行委員会の中に学習コーナーを設け、定期購読している『学習の友』(学習の友社)の中からテーマを決めて勉強会を行なっています。また、基本や理論について学習を個々に深めようと『勤労者通信大学』の受講にとりくんでいます。
執行委員になった人はまず『基礎理論コース』を受講し、「今の資本主義社会がほんの一握りの富裕層の“オカネ儲け”のために在る」という現実を学んでいます。次の段階として『憲法コース』を受講し、私たちの暮らしと憲法の密接な関係や、現行憲法を守る(改憲させない)ことの大切さについて学習し、最後に『労働組合コース』を受講して労働者の権利、労組運動の大切さについて学習を深めています。取組みを初めて数年がたちますが、少しずつ執行委員にも労組運動の意義が根づき、拡大運動にも熱が入るようになり組合加入も少しずつ増えてきました。
 
 メディア・リテラシーの強化に活用します
 新聞、ラジオ、テレビ、そしてインターネットと様々なメディアから毎日膨大な情報(=報道)が流れていますが、真実がよく判らないときがあります。また、発信される情報には偏りがあり、私たちに知られたくない情報は出されないようになっています。
 悪法の見本と言われる“後期高齢者医療制度”がその例で問題点についてはほとんど報道されません。現在、議論されている“共謀罪”についても、憲法が保障する集会・団結・思想・信教・表現の自由などが認められなくなる側面を持つ恐ろしい法案だということについてほとんど報道されません。このようにメディアを使って国民を洗脳し、悪法が次々と成立している今、私たちはメデイア・リテラシー(情報の真偽を見抜く力)を強化することが必要であり、そのためにも『勤労者通信大学』の受講が有効と考え(企)労協しまね事業団の理事会でも「企業運営のためにも必要だから、労働組合だけでなく事業団理事も『勤労者通信大学』で学習を深めよう」と呼びかけています。

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