労働者教育協会のブログ

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経営者による〃逆ギレ訴訟〃も/首都圏青年ユニオン大会/ブラック企業との闘い

経営者による〃逆ギレ訴訟〃も/首都圏青年ユニオン大会/ブラック企業との闘い

 首都圏青年ユニオンの大会が10月23日、都内で開かれ、働く者を法律を無視して使い捨てるブラック企業との闘いが相次いで報告された。最近は、団体交渉を申し入れると経営者が〃逆ギレ訴訟〃をぶつけてくるケースが出てきた。このほか、残業代不払いやパワハラに泣き寝入りせず是正を勝ち取ったとの発言には、代議員らが大きな拍手を送っていた。
 
●新たな嫌がらせ手法
 
 東京都稲城市を中心に多店舗展開している理容室「メンズカット・リーダー」。男性組合員が不払い残業代などを求めて団体交渉を申し入れたところ、経営者は逆に組合員に対し「貸付金を一括して返せ」という裁判を提起してきたのだ。ユニオンは「社長は以前から給料の一部を積立金だといって勝手にプールしていて、そこから従業員が車を買うときなどにお金を渡したりしていた。元は従業員のお金。返す必要などない」という。組合に対する新たな嫌がらせの手法ではないかとみている。
 この男性は「18歳で九州から上京し、16年勤めた。給料明細も保険もタイムカードもなく、労働時間は1日15時間以上。月2回の休日にも練習や後輩の指導を強要された」という。店長になったり、結婚したりすると給料が上がるのではと期待したものの、全く上がらず月20万円弱のまま。見切りを付けて退職したと語った。「社長は従業員を奴隷か家畜のようにしか思っていなかったのではないか」
 その後、ユニオンに加入して未払い残業代を請求すると、逆ギレ訴訟をぶつけられたのだ。
 
●警備会社も逆ギレ
 
 警備会社「SPDセキュリA」横浜支店で警備員をしていた男性も最近、逆ギレ訴訟に遭遇した。未払いだった深夜割増賃金を団交で請求したら、会社側から「債務不存在確認訴訟」を起こされたのだ。