労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

福島県学習協ニュース

 
学ぶことは楽しいことだよね    福島県学習協ニュース
2014年8月25日  第4号  福島市五月町2-5県労連 024-522-3097
「学習の友」9月号の読みどころを事務局が選んで書きました。(本文頁順)
小川英雄さんおすすめ(その1)
千葉集会の記念講演がどうしても聞きたくなる石川康宏さんの文章
 全国交流集会in千葉まであと1ヶ月半に迫ってきました。その事前学習企画の「憲法がかがやく社会へ!私たちにできること」はすごく面白い。「憲法かがやく社会」を掲げなければならないのは、安倍政権が憲法に反して戦争をする国に変える狙いと、何でも「自己責任」にして低賃金・劣悪な労働条件を作りだし、社会保障を「どんどん薄っぺらいものに変えていく」こととの闘いの重要性があるから。一番気にいったのはP27の「主権者がかしこくならなければかしこい社会はできない」そのためには「学び」の場を広げなければならないのだが、「「学び」に魅力がなければならない」と学習の内容・テーマ・宣伝・講師の工夫等を強調していること。安倍が悪政を続けているのになぜ支持率が高いのか。それは「自民党に変わる別の馬が見えていないから」と指摘。是非1011日の石川先生の講演聞いて賢くなろう。
 
斎藤善司さんのおすすめ(その1)
「秘伝、組合活動の楽しみ方」は今月号で免許皆伝となり、10月号からパート2始まる
 私も「県学習協ニュース」に今まで2回このシリーズの感想文を書きましたが、パート2にも大いに期待しているものの一人です。何事にも障害や問題はつきもののように思います。労働組合運動だって問題、難問だらけ…「それでいいんだ」と思います。今月号その7(32)にある通り、組合員一人ひとり(役員も)が「労組があってよかった」「仲間と成し遂げた達成感」「頑張ったねという共感」そして「みんなで成長できたねという感動」が活動力の源泉なのかナ―と思います。パート2でも全国の仲間に学びたいと思っています。
 
岩淵好位さんのおすすめ(その1)
“安倍「雇用改革」の反国民的な本質と反撃、打開の展望”と題する、井上久全労連事務局長の文書読みどころは、6月24日に閣議決定された新成長戦略に安倍「雇用改革」の本質、残業代ゼロなど労働時間規制の大改悪・解雇規制の緩和によって、日本企業の「総ブラック企業化」をねらっていること、そこには、日本を「世界で一番企業が活動しやすい国」に変える魂胆があることを鋭く指摘しています。
これらのねらいを打開する展望は、①安倍「雇用改革」の全体像とねらいを明らかにする大学習運動を職場・地域で広げる。②署名などを軸にナショナルセンターの枠を超えて総力で共同を発展させる。③安倍「暴走政治」スットップの課題と結合した国民的合意づくりをすすめる。④現実的にすすんでいる雇用破壊への反撃を職場、地域から徹底して強めることだとについて書いています。職場で読み・話し合って行動しましょう。
小川さんおすすめ(その2)-牧野富夫さんの安倍流「富国強兵」と「新・日本再興戦略」
安倍政権のめざす政治は「軍事的に強い国」であり、「強兵が目的で富国はそのための手段」(45)だから、「国民生活改善とは無縁」のもの。安倍内閣の高支持は「株高・円安」が「アベノミクス」の成果であるかのようにマスコミを総動員して、国民の「集団的錯覚現象」を引き起こしたことにあるという。「改定版・日本再興戦略」は「アベノミクス」で「最も重要な矢」とされているが、英語表示は“JAPAN is BACK”。つまり「戦争する国」に戻し、思わしくない外需と内需に変わって「軍需」を「成長戦略」の「隠された目玉」にしようとする算段。(47)。「稼ぐ力」を強化するために「残業代ゼロ」や「正社員解体」、職務限定・地域限定・時間限定などの様々な「限定正社員」をおき企業に「労働移動支援」を強めること、もう一つは「一定の条件のもとに労働時間規制をなくし、「成果の評価」で賃金ほか労働条件を決める、というもの」。「真実を見極める「科学の目」を学習と運動を通じて研き、ウソとゴマカシで固めた“安倍城”を一刻も早く落城させよう」(49)と力強く訴えています。
 
岩淵さんおすすめ(その2)
労働法制の規制緩和と、戦後労働法の諸原則」についての笹山尚人弁護士の論文です。戦後労働法の基本原則は、その多くが第2次世界大戦後の民主化の時期にその骨格が定められたことを紹介しています。いくつかの具体例として、①直接雇用の原則、②労働時間の規制、③解雇と雇い止めの規制、④無期転換請求権の内容を説明しています。
今回の「日本再興戦略」改訂2014であげられたメニューは、今後3年間を雇用環境改革の集中期間と位置づけて改革を行うとしています。内容は、①労働時間の規制緩和、②多様な正社員の普及、なお、このメニューの工程表上早期の成立をはかるとされる法案は、①労働者派遣法の改悪(常用代替の規制をはずす。直接雇用の原則の基本をなくす。)、②有期労働契約の無期転換請求権の例外拡大などがあります。その他、雇用特区問題や解雇金銭解決制度問題で雇用の破壊をさらに拡大するねらいについて指摘していますので、労働者が人間らしく、今後とも働くために大いに論議してみましょう。
 
斎藤さんのおすすめ(その2)
 改憲・暴走内閣の恐怖―「改憲勢力歴史認識を問う」(原田佛教大教授)を読んでー
戦後、今日まで、平和憲法を突き崩そうとする策動は繰り返されてきたのだが、現在の安倍内閣のそれは、筆者が「憲法クーデター」(P61)と表現している通り、P69まで読めば大いに納得できるものであり、一気に読み終える内容でした。
 「靖国参拝」も「特定秘密保護法」も「学校教育法」も「生活保護改定」も『それぞれの問題は別個のように見えて、実は日本国憲法の内実を空洞化させようという大きな仕掛けの中で進められていたのです』(61)との記述は、権力者への恐怖を覚えずにいられなくなる。「歯止めのない曖昧な集団的自衛権行使容認の閣議決定文書は、必ず一人歩きし、勝手な解釈が行われ、どんな条件のもとでもアメリカと日本の国益のために海外派兵しようという衝動にはまっていきます」(6667)。そうさせてはならないことを職場の仲間に早く、広く伝えねば…との衝動に駆られる一文です。