労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

柴山敏雄著『日本国憲法は「押しつけられた」のか?―戦後日本の出発と憲法の制定』

 本ブログでは、弊社の新刊本を紹介することがイメージ 1多いのですが、既刊本にもぜひ読んでもらいたい本がたくさんあります。
 今後、アットランダムに既刊本も紹介していきたいと思います。

 今回は、柴山敏雄著『日本国憲法は「押しつけられた」のか?―戦後日本の出発と憲法の制定』(2008年4月刊)を紹介します。

 改憲論議において、よく取り沙汰される主張の1つが、いわゆる「押しつけ憲法」論です。
 いまの憲法アメリカに押しつけられたものだから、自前の憲法をつくる必要がある、というものです。

 最近はかつてほど「押しつけ憲法」論はいわれなくなったような感もありますが、まったく消え去ったわけではありません。

 日本国憲法を理解するうえで歴史認識の問題は必要不可欠ですが、安倍首相をはじめとして、侵略戦争や植民地支配を肯定・賛美する風潮は、国民の歴史認識の弱点の反映でもあります。
 侵略戦争や植民地支配にたいする深い反省から生まれたのが日本国憲法です。
 しかし、歴史認識の弱さとも相まって、国民のなかでこのことの理解は非常に弱いのが実情です。

 本書は、「押しつけ憲法」論にたいする簡便な反論の書です。
 日本国憲法の制定経過を簡潔ながら丁寧に整理するとともに、関連資料を網羅して収録しています。
 また、憲法制定にかかわる、比較的よくみられる質問・疑問も厳選してQ&Aとして掲載しています。
 これらのことが、わずか100ページほどに収められているというスグレモノです。

 勤労者通信大学憲法コース(とくに第1章)の学習を深めるうえでも必読です。
 
 本体952円。

 ご注文は書店または学習の友社まで。

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