労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

新・憲法コースの特徴・魅力を語る

 かつて国民的運動によって挫折した明文改憲の動きがイメージ 2あらためて活発化しています。
 2012年12月の総選挙では、明文改憲に執念を燃やす安倍晋三氏を再び総裁に押しあげた自民党が、得票を減らしたにもかかわらず大幅に議席を増やし、かつての連立相手である公明党とともに320以上の議席を占めました。

 自民党型政治の行き詰まりを反動的に打開しようという動きを許さず、「一点共闘」で盛り上がる国民的運動をさらに発展させ、日米安保体制の是非を問い、日本国憲法が示す先駆的内容を実現する日本をつくる運動が、いまこそもとめられています。

 2013年度の憲法コースは、このような情勢の激変に対応して、テキストを全面改訂して開校します。
 原案執筆陣には、憲法研究者の小澤隆一さんを責任者に迎え、学長で現代史家の山田敬男さん、弁護士の杉井静子さん、さらには国公労連、自治労連、全教の方々などにも加わっていただきました。
 新テキストの特徴・魅力は以下のとおりです。
 
憲法の「そもそも」論をより充実した内容に
  「はじめに」や第1章で展開されていた、立憲主義基本的人権を保障するなどの憲法の「そもそも」論を、より充実した内容にあらためました。
 とくに、近代的人権から現代的人権への発展の叙述を補強し、憲法が人類の長いたたかいの歴史のなかで勝ちとられた貴重な成果であるということを、これまで以上に重視し、よりくわしく展開しています。

憲法と安保のせめぎ合いを重視イメージ 1
 安保総学習運動の経験を活かし、“憲法と安保に強い活動家”を育てるのにふさわしいテキストにするため、第2章を、従来の第9条を中心とする平和主義の解説を発展させ、徹底した平和主義の意義については堅持しつつ、憲法を歪める最たるものが日米安保体制であるということを全面的に押しだしました。
 そのうえで、安保をなくして、アジアにおける平和のルールづくりと憲法を活かした日本を展望できる内容にあらためました。
 
社会権に重点を置いたテキスト
 新自由主義的「構造改革」とのたたかいの経験を活かし、基本的人権のなかでもとくに社会権を重視する内容にあらためました。
 具体的には、第3章(社会権総論、働くルール、社会保障)、第5章(教育権)、第6章(両性の平等、女性の人権)において、全体の半分にあたる3章分を使って社会権をくわしく解説しました。
 
④諸分野におけるたたかいと切り結んだ叙述
 従来はサブテキストに収録していた諸分野のたたかいについても本文に反映させてあります。
 働くルール、社会保障、公務労働、地方自治、教育、両性平等、女性の人権といった諸分野におけるたたかいと関連づけて叙述されているため、「権利はたたかいとるもの」であるということがより具体的なイメージでとらえやすくなっています。
 
⑤注、資料、コラムの内容が豊富
 全体として右ページ(注、資料、コラム)が充実しており、憲法学習にとどまらず、それぞれの分野についてより突っ込んだ学習の手がかりとなるような仕上がりになっています。イメージ 3
 
 
 本格的な募集活動は年明けからになりますが、すでに申込が何人かでています。
 新・憲法コースは、2月末までに受講を申し込み、受講料を入金していただければ、憲法会議・労働者教育協会編『憲法問題学習資料集④ 改憲をめぐる新たな情勢と憲法を生かすたたかい』(学習の友社)をプレゼントします。
 ぜひ多くの受講を!