労働者教育協会のブログ

生きにくいのはあなたのせいじゃない。

日米安保を軸とする総学習運動(第2回)

 6月26日(火)午後、日米安保を軸とする総学習運動の研究会の2回目を開催しました。
 
 今回のテーマは経済です。
 
  「日米安保と日本経済」と題して、萩原伸次郎さん(横浜国立大学教授・神奈川県学習協会長)にご報告いただきました。
 
 
 萩原さんは、まず戦後日米関係の背後に日米安保条約があり、第2条の経済条項が日本の経済政策に大きな影響を与えていることを指摘。
 
 そのうえで、日米関係が「同盟」と呼ばれるように変質したのはいつからか?という問題をたて、それは中曽根政権が誕生した1980年代ごろからではないかとし、とくに90年代後半の橋本政権下における安保「再定義」の流れ、小泉政権下における「世界の中の日米同盟」、オバマ政権の世界戦略と日米安保(米戦略のアジア回帰、中国の政治経済力を米国を基軸とする世界システムへどのように組み込むか)という流れを簡単に整理し、中曽根政権以降の日米経済関係を振り返りました。
 
 最後に、対米従属といわれるような異常な関係を正すためには、拳固婦安保条約第10条を活用して安保条約を廃棄し、憲法第9条を生かしていくことが大事だと強調しました。
 
 
 報告後、アメリカのアジア戦略転換の背景、財界がより積極的に対米従属に乗っかるようになったのはいつごろからかという問題などについて意見交換がなされるなど、活発な討議がなされました。
 
 さしあたり、研究会はこの2回で終了しましたが、総学習運動はまだまだつづきます。
 今後の研究会企画は未定ですが、学習をすすめていくためにも研究活動も欠かせませんから、今後もよく相談し、必要に応じて研究会企画にもとりくんでいきたいと思います。   (総学習運動プロジェクト)